2021
11.01

〔15〕新宿の洋菓子店時代 「一つの失敗は100倍のガッカリを生んでしまう。」

グロリエッテ(新宿の洋菓子店)

ある時の事。

私の焼いたザッハートルテの生地の状態が良くなくて落ちていた感じだったんです。

それも10台。

私は当時自分でも、焼き上がりに状態で生地が少し落ちてるな、でもこれくらいなら「ギリギリ大丈夫」なって思い。

そのままにしていました。

焼きあがった生地をシェフが見て言われました。

「これよう、10カットだから10台だと100人の口に入るんだぞ」

ハッとしました。

100人の人が「いつもと違う」きっとそう思いがっかりする。

もしかしたら、そのお客さんはもう買ってくれないかもしれない。

今まで美味しいと思ってくれていたお客さんが「私の焼いたザッハ」を食べてがっかりしてもう来てくれなくなっていたかもしれない。

私も含めて一人一人がとても重要。

それにちゃんと意識する事が重要。

焼きあがった生地がいまいち良くなかったとして。

それをそのままOKと判断してあると、

仕上げる人が気づいて「これはダメだ」と言ってくれれば良いのだが。

出来ているものは大丈夫な気がしてしまう。

そこで意識しない場合、そのまま仕上げてしまうかもしれない。

なんとなくで何かをするのなら、やらない方がいい。

やるなら、ちゃんとやらないと全部台無しにしてしまう。

そう強く感じました。

 

コメント

  • コメント (2)

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    • 匿名
    • 2021年 11月 02日 5:22pm

    ブログでよくイメージの大切さをよく拝見しましたが、若い頃から様々な角度から見通したイメージもされているのですね。少しでも作り手の思いが伝わるお菓子は美味しいし、ありがたいです。日々のご飯も相手の反応を思い浮かべると楽しいです。食べる人のことを思うのは、愛情ですよね。

      • fujita
      • 2021年 11月 03日 10:48pm

      いつもありがとうございます。
      何をやるにしても一番大事なのはイメージ出来る事なんだろうと強く感じます。
      いろんな事をやって来た気がしますが全部に共通できるのがイメージだと思います。