2021
11.14

〔17〕これから出来る新店舗の手伝いに。

スーラスール(二子玉川の洋菓子店)

新宿の洋菓子店で働き出して、2年半くらいたった頃だったと思います。

その頃私は24歳。

同じ中村屋から新規にお店を作る事になったようで。

それで最初、少しの間手伝いに来てくれと言われたんです。

お店の出来る数ヶ月前で、企画室があるだけでした。

中村屋の中華まんのでっかい工場が笹塚にあるんですが(今はわかりません。)

その敷地の中に企画室はありました。そこに3つ位机が並んでいてその一つが私の席でした。

初めここで何をするんだろうと思いながら、やったのは新店舗のための商品開発でした。

試作をするのは、中村屋の工場の中にある「商品開発室」を間借りしてやっての作業でした。

その開発室で、開発の人と話していた時の面白いと言うか不思議というかの話があります。

その開発の人は、ある会議で「販売の方の偉い人」からこう言われたそうです。

「どこにも無いオリジナルの売れるものを作れ!」

それで、その開発の人が考えて作って試作品を食べてもらったそうです。

するとその「販売の方の偉い人」の人がこう言ったそうです。

「こんなの売れるのか?売ってるとこ見た事ないぞ!」

その開発の人は。

「どこにも無いオリジナルなのでどこにも売ってません」

と言ったのかどうか覚えていませんが。

(若干言い回しが違うかも知れませんが、こんなような事があったって話を聞きました。)

どこにも無いオリジナルは作って欲しいけど、実績がないだけに微妙な思いだったんですかね。

わかると言えばわかるような気もしますが。

 

この時に新店舗の試作をたくさんしました。

私は試作していろんな事を考えるのが好きでした。

 

新しいお店は「美味しいカスタードのお店」が基本的なコンセプトでした。

なんとなく気付いていました。

ちょっと手伝いに来てと言われていましたが、

「たぶんこのまま戻れないだろうな」って事を。

 

このお店に変わる時に、上司から他に誰かここで働ける人いないか?

そう言われて。

 

私は、以前にレストランから私をお菓子のお店に引っ張ってくれた友人に声を掛けてたんです。

その友人は東京へ来る事になり一緒に新しい店舗で働く事となったんです。

 

全くのあたらしい店舗、全部が最初から。

大変だけど、色々と面白いだろうと思いました。

 

私はそこで、「製造チーフ」の肩書きでした。

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。